第78回春季栃木県高校野球大会(県高野連主催、朝日新聞宇都宮総局など後援)第7日は29日、エイジェックスタジアムと宇都宮清原で準々決勝4試合があり、4強が出そろった。昨秋の県大会で準優勝した宇都宮工は2―1で青藍泰斗を下し、県立勢で唯一、準決勝に進んだ。昨夏の選手権栃木大会8強の文星芸大付は、同大会準優勝の国学院栃木を6―1で破った。
準決勝は5月3日、佐野日大―文星芸大付、作新学院―宇都宮工の組み合わせで行われる。
4月29日の試合結果は次のとおり。
▽準々決勝 文星芸大付6―1国学院栃木、宇都宮工2―1青藍泰斗、佐野日大17―4幸福の科学学園(6回コールド)、作新学院9―1矢板中央(7回コールド)
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文星芸大付の背番号20・神永航希(3年)が粘投した。八回途中まで投げ、被安打5、4与四球で二回以外は毎回走者を許したものの、1失点に抑えた。得意の変化球を低めに集めるなどして8三振を奪い、要所を締めた。高根沢力監督は「いい投球をしてくれた。それが(味方の)攻撃につながった」とほめた。
選手名簿では身長176センチ、体重55キロ。しかし、冬場に1日6、7食と増量を図り、現在は61キロになった。体作りの結果、「春先から調子が良くなった」と言う。
昨年は堀江正太郎(育成ドラフト2位で巨人に入団)という絶対的なエースがいた。神永は「制球とチームを引っ張る姿を学んだ」と振り返る。次の登板機会では「全員から三振を取る気持ちでいきたい」と意気込んだ。